漢方の剤型は?
湯剤 生薬を調合して、煎じて飲む処方のことで、吸収が早く効果が確実です。また、配合比を変えたり症状に合わせて加減することが可能ですので、選択できる処方の幅が広がります。
エキス剤 煎じ薬を煮詰めて、賦形剤を加えて顆粒状、錠剤にしたものがあります。
散剤 生薬を配合して、そのまま粉末にしたものです。平胃散や逍遙散、当帰芍薬散、当帰散など散の付く処方は賦形剤が入っていないので、エキス剤より効き目が早く、急を要する時に用います。
丸剤 生薬をそのまま粉末にして、蜂蜜などで丸く固めたもので、慢性病やゆっくり効かせたい場合に用いられます。八味丸、六味丸牛軍腎気丸、杞菊地黄丸、味麦地黄丸、知柏六味丸、健歩丸、耳鳴丸、降圧丸、血府逐瘀丸。
軟膏 外傷や湿疹、火傷や皮膚化膿症、水虫、打撲など皮膚の病気に使用されます。紫雲膏、華蛇膏、太乙膏、中黄膏、タイガーバーム、糾励根。
漢方薬にも副作用があると聞きますが?
処方の選択を間違えると、副作用が生じることがあります。西洋医学に比べれば決して多くはなく症状も軽く、服用を止めると軽快します。出やすい症状は胃腸症状がおおく、胃もたれ、下痢、食欲不振。稀に、湿疹、皮膚掻痒症、動悸、めまいなどがあります。
西洋薬との併用は可能ですか?
多くの場合、問題となることはありません。風邪薬などは作用が強く出ることがあり、注意が必要です。また、不眠症や鬱病、認知症などの精神疾患を抱えている方は薬物依存になりやすく、漢方薬の効き目が現れにくくなることがあります。
終末医療として漢方は使えますか?
むしろ積極的に使いたい領分と考えています。肺癌の末期の方に漢方を使い、苦しまず最期を迎えられたと喜ばれています。また、抗ガン剤・放射線の副作用を軽減した例があります。
漢方薬の効果はどのくらいで現れますか?
風邪薬などの急性病では、1.2服で発汗して熱が下がることも稀ではありません、体力のない子供や老人は補いながら発汗しなければならないので、時間がかかります。慢性病では、病歴が長ければ長いなりに治癒には時間が必要となります。まず、10日~15日服用して改善が見られなければ、処方をもう一度考え直す必要があります。
保険は使えますか?
申し訳ありませんが、当店は薬局なので保険は使用できません。
漢方薬の値段を教えてください?
  • 煎じ薬400~600円(1日分)
  • エキス剤・散薬300~400円(1日分)
  • 錠剤・丸薬3000~5000円(15日分)